ミカルディスは利尿剤がダメな高血圧に有効

我が国の高血圧患者数は約7900万人です。50歳以上では2人に1人が高血圧です。血圧を下げる薬には色々ありますが、利尿薬やカルシウム拮抗薬、ACE(アンジオテンシン転換酵素阻害薬)、ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)、β遮断薬などが第一選択薬となります。このうち利尿薬やβ遮断薬は糖や脂質の代謝を悪化させる作用があり、高脂血症や糖尿病を伴っている場合は使いにくい降圧剤と言えます。しかしARBやACEは糖や脂質代謝を改善する働きがあります。
そのため高脂血症や糖尿病で利尿薬やβ遮断薬がダメな患者さんにも積極的に使えます。
ミカルディスはARBの1つで、一般名はデルミサルタンです。ACEも高脂血症や糖尿病の患者さんにも使える降圧剤ですが、空咳という副作用が時々見られます。ミカルディスをはじめとするARBは、ACEと比べると空咳の副作用が少ないため、ACEがダメだという人は、ARBが使われます。またARBには、心臓保護作用や腎臓保護作用、脳循環改善作用、動脈硬化を抑える作用、インスリンに対する感受性を改善する作用があるため、心臓病や腎臓病や糖尿病を伴っているために他の降圧剤がダメな人でも積極的に使用できます。ARB1剤だけでは充分な降圧ができなかった場合は他の降圧剤を併用しますが、ミカルディスなどのARBはカルシウム拮抗薬とも相性がよく併用しやすいと言われています。
巷では、血圧は下げない方が良いなどという書物も本屋さんに並び、それを読んで自分の判断で降圧剤を中止・減量する人もおられるようです。しかし、急に服用を止めたり減らしたりすると、血圧が急上昇することもあります。最悪の場合は脳出血や虚血性心疾患などを招き命を落とした例もあります。ミカルディスに限らず医師から処方された薬は、絶対に自己判断で降圧薬を中止・減量しないでください。